2009年10月13日一覧

1Q84 BOOK2 より

図書館で「1Q84」を予約してました。
「ご予約の本が入荷しました!」というので、喜び勇んで図書館に行ってみたら・・・
BOOK1じゃなくてBOOK2でした・・・(´・ω・`)
やっぱ、BOOK1を読んどかないと、いきなりBOOK2を読み始めても???ですねあせる
さて、「証人会」に関するくだりがありましたのでご紹介。
第4章 (天吾)そんなことは望まない方がいいのかもしれない
彼女は今どこで何をしているのだろう? まだ「証人会」の信者であり続けているのだろうか?
そうでなければいいのだが、と天吾は思った。もちろん信仰するしないは個人の自由だ。天吾がいちいち口を出すべきことではない。しかし天吾の記憶によれば、「証人会」の信者であることを、少女時代の彼女が楽しんでいるようにはどうしても見えなかった。
学生時代に酒類卸店の倉庫でアルバイトをしたことがある。給料は悪くないが、重い荷物を運ぶきつい労働だった。一日の仕事が終わると、頑丈なことが取り柄の天吾でさえ、身体の節々が痛くなったものだ。そこにたまたま「証人会二世」として育った青年が二人働いていた。礼儀正しく、感じの良い連中だった。天吾と同じ年齢で、仕事ぶりも真面目だった。手を抜かず、文句も言わず働く。仕事の終わったあとで一度、三人で居酒屋に行って生ビールを飲んだことがある。二人は幼なじみだったが、数年前に事情があって信仰を捨てたということだった。そして一緒に教団を離れ、現実の世界に足を踏み入れた。しかし天吾が見たところ、二人とも新しい世界に今ひとつ馴染めないでいるようだった。生まれたときから狭く緊密なコミュニティーの中で育ったせいで、より広い世界のルールを理解し、受け入れることがむずかしくなっているのだ。彼らはしばしば判断力に自信をなくし、困惑した。信仰を捨てたことで解放感を味わうのと同時に、自分たちが間違った決断を下したのではないかという懐疑を捨てきれずにいた。
天吾は彼らに同情しないわけにはいかなかった。自我がはっきり確立される前に、まだ小さな子供のうちにその世界を離れれば、一般社会に同化できるチャンスは十分ある。でもそのチャンスを逃してしまうと、あとは「証人会」のコミュニティーの中で、その価値観に従って生きていくしかない。あるいは少なからぬ犠牲を払って、自力で生活習慣や意識を作り変えていくしかない。天吾はその二人と話しているときにその少女のことを思い出した。そして彼女が同じような苦痛を味わっていなければいいのだが、と思った。
エホバの証人二世にとって、とても共感できる文章ではないでしょうか。
僕は、20代前半でエホバの証人から離れ、新社会人とほぼ同じ時期に一般社会へ溶け込んでいったため、それほど抵抗なく「より広い世界のルールを理解し、受け入れる」ことができました。
でも、より年齢が高くなるほど、新しい世界に馴染むことは難しくなっていくんでしょうね。。。